あなたに合った広さのお家に!
平屋について徹底説明!

「自分たちにとって平屋は住みやすい家なのか」「平屋にするために必要な条件はあるのか」など、家づくりの際に平屋にするかどうかで悩む方もいることでしょう。
平屋は将来を考えた家づくりができるほか、現代のライフスタイルにあった暮らしができるため、昨今人気を集めています。

本記事では、平屋とはなにか、メリット・デメリットを解説します。

平屋で快適に住まうためには、土地の選び方や設計に工夫が必要です。
自分たちにあった家づくりをするためにも、暮らすイメージを想像しながら検討してみましょう。

平屋とは

平屋とはそもそもどのような様式の住宅であるのか、昨今、人気が上昇している背景について解説します。

平屋の現状

平屋とは元来日本家屋であり、伝統的な構造をした一階層の建物です。
リビングダイニングやキッチン・風呂などの水回りのほか、居室もすべて一階に配置されます。
平屋と聞くと、昔ながらの家を想像する方もいますが、現代では高齢者がいる世帯に限らず、若い子育て世代にも人気があります。

2023年度に建てられた居住用の戸建て住宅は、一階建てが52,090棟、二階建ては259,118棟でした。
一方、10年前の2013年では、一階建ては31,918棟、二階建ては368,380棟でした。
10年前と比べると二階建て住宅の建築件数は約3割減ったものの、一階建ての平屋においては1.6倍以上に増加しています。

出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)

平屋の建築件数が増加した背景には、共働き世代の増加が要因のひとつとしてあるでしょう。
コンパクトながらも効率よく住まえる間取りは、現代のライフスタイルにマッチしていると言えます。

住宅のトレンドが変化するなか、各住宅メーカーではさまざまな平屋プランを展開しており、シンプルモダンなどのスタイリッシュなデザインも増えています。
地方に限らず地方都市においても、平屋のマイホームを建てることが一種のステータスになっており、平屋への注目度が上昇していることは間違いないでしょう。

平屋のメリット

平屋に住むメリットは、次の通りです。

・バリアフリー
・災害に強い
・維持費用が安い

それぞれのメリットを詳しく解説します。

バリアフリー

平屋は一階層の建物であるため、階段が存在しないバリアフリーの家です。
高齢者の方でも階段の昇り降りに負担を感じることなく、転倒事故の予防にもつながります。
小さな子どものいる世帯では、子どもの転落事故を予防できます。
建物の階層がわかれておらず、子どもの様子を把握しやすいのもメリットのひとつと言えるでしょう。

平屋の家では、洗濯物などの荷物を二階まで運ぶ必要もなく、導線がショートカットできるため家事の負担が少なくなります。
ワンフロアのため、掃除もはかどるでしょう。

バリアフリーな生活の送れる平屋は、在宅中の事故の予防のほか、家事動線・生活動線の時短にもつながります。
楽に室内を移動できるため、長期的に住む家としてはピッタリです。
今だけではなく老後を考える上でも、平屋は最善の選択肢であると言えるでしょう。

災害に強い

平屋は建物の構造や形状から、災害に強い家と言われています。

・耐震性が高く安全
・水害時に避難しやすい

平屋は長方形などのシンプルな形状で重心が安定していることから、建物が揺れにくい構造です。
地震が起こると縦から横からと強い力をうけますが、平屋であれば振動が分散されやすく、また揺れによる影響そのものが背の高い建物と比べて抑えられます。
振動が建物へ伝わることで起こるダメージを抑えられるため、地震の影響を受けにくく倒壊のリスクが抑えられます。

平屋は水害時に起こる、逃げ遅れのリスクを抑えられます。
とくに高齢者になると二階への避難そのものが困難であることや、近年の水害被害の傾向から二階浸水のリスクも高まっています。
二階建てであれば安全とは、言えないでしょう。

水害時に避難するのなら、自分の家の二階よりも高台などのほうが安全性が高いです。
よって、躊躇することなく避難できる平屋の方が、安全に暮らせると言えます。
なにかと災害が多い日本においては、さまざまなリスクを考慮して家づくりを進めると安心です。

維持費用が安い

平屋は二階建てに比べて、維持費用が安いメリットがあります。
住宅を所有していると経年劣化により、防水性を高めるために外壁を塗り直す必要があります。
一般的な塗料であれば、築10年がメンテナンスの期間です。
定期的に発生するメンテナンス費用は、平屋であれば次の要因からコストを抑えられます。

・足場を組む範囲を最小限にできる
・施工範囲が少なくすむ

外観のメンテナンス費用は、足場代がコストを圧迫します。
平屋であれば足場を組まなくても、はしごなどで作業可能なケースもあるでしょう。
また、二階建てよりもコンパクトに設計された平屋であれば施工面積が少なくなるため、塗装費用もコストダウンできます。

定期的なメンテナンスだけではありません。
家を修理する必要が出た場合にも、足場を組む費用が抑えられれば整備費用が割安になります。

平屋のデメリット

平屋のデメリットは次の通りです。

・敷地面積を十分用意する必要がある
・周りの環境を考慮する必要がある

平屋を建てる際には、土地と周辺環境について考えないと家づくりに失敗する恐れがあります。
快適に住まえるマイホームにするために、それぞれの対処法についても把握しましょう。

敷地面積を十分用意する必要がある

敷地面積を確保しなければ、一階層の平屋を建てることは難しいです。
これは、風通しや防災の観点から、「建ぺい率」で敷地面積に対する建築面積が規制されているからです。
敷地を目いっぱい活用して建物を建てられないため、30坪の土地に30坪の平屋は建築不可です。

建ぺい率は用途地域の種類によって異なります。
用途地域とは、都市計画に基づき建てられる建物の用途や規模が規制されるものです。
住宅用地の建ぺい率は、30~80%です。
30坪の平屋を建てる場合、建ぺい率が30%の土地であれば100坪、建ぺい率が80%の土地であれば37.5坪の土地が最低でも必要です。
建ぺい率が低い土地では、広い土地を確保しなければいけません。

建ぺい率には緩和条件があり、防火地域にある耐火建物や角地などの条件によって建ぺい率の上乗せが可能なケースもあります。
建てる平家の規模、駐車場や庭などの外構についても考えながら、必要な広さの敷地について考えてみましょう。

また、平屋で広々とした床面積を確保すると、地盤改良や基礎が多くなるため建築コストがかかります。
したがって、平屋を選択する際には、コンパクトな空間にする方が多いです。
土地探しからはじめる家づくりの際には、平屋を検討している旨を住宅メーカーや不動産会社にあらかじめ伝えることをおすすめします。

周りの環境を考慮する必要がある

平屋は構造上高さを持たないため、周りの環境を考慮して設計する必要があります。
とくに住宅密集地や近くにマンションなどの高い建物があるケースでは、日当たりについて真剣に考えなければいけません。
住宅の設計時には四季で移り変わる陽光の高さや、近隣の建物の高さや距離などをもとに、日の光が十分にとり込めるよう、窓の位置や大きさを設計します。

室内に入る明かりを確保するためは、次の設計を積極的におこなうことが多いです。

・高窓をつくる
・天窓をつくる
・中庭をつくる

一般的な住宅の天井高は2.4mですが、それよりも天井を高く設計して高窓をとり付けることで、より多くの陽光を室内にとり込めます。
天窓であれば、隣家の影響を受けることなく、ダイレクトに陽射しが入ります。

L字やコの字の間取りで屋根のないスペースに中庭をつくることで、自然を感じながら日の光をとり込むのもひとつのアイデアです。
開口部である窓を広くとることも効果的ですが、道路や隣家からプライバシーが守られるか、断熱性など窓の性能についても考える必要があります。

まとめ

平屋は一階に全てが集結しているため、高齢者に限らず小さな子どもがいる世帯も安全に暮らせる住まいです。
地震などの災害に強く、維持費のコストもかかりにくいメリットがあります。
しかし、土地の条件によっては広い敷地が必要となり、日当たりを考慮した設計の工夫が必要なケースもあります。
各特徴をもとに、自分のライフスタイルに合った住宅を建てることが大切です。

住宅公園では、さまざまな住宅メーカーの建てた家を内覧できるほか、担当者から家づくりの詳しい話を聞けるため、家づくりがスムーズに進められます。
住宅について総合的なご相談なら住宅公園へ、お気軽にご来場ください。

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