土地の予算の正しい考え方とは!?
- ❶よくある土地の予算に関する失敗事例
- ❷失敗事例から学ぶ、正しい土地の予算の考え方
❶よくある土地の予算に関する失敗事例
〈 質 問 〉以下のAさんの判断の、どこに問題があると思いますか?
× 失敗事例 ×
広島県在住のAさんは、今回新築の購入を検討することにしました。
そこでインターネットを見ていると、希望エリアに2,000万円で売り出しがされていました。実際に見に行ってみると、自分の希望通りの土地で是非買いたいと思ったAさん。
建物は別のチラシで坪単価30万円の建築会社で40坪のものを建てる予定なので、 2,000万円(土地代)+30万円(坪単価)×40(坪)=3,200万円。
希望通りの土地が見つかりAさんは大満足。
「さぁ、3,200万円払っていけるかな?」と考えながらAさんは2,000万円の土地を購入することにしました。
しかし、実際打ち合わせを進めていくと・・・・。
予算オーバーになってしまいました。なぜそのようなことになってしまったかと言うと、土地も建物にも諸費用がかかることを考えていなかったからです。
諸費用というのはどのようなものかというと、不動産所得税…
2,000万円の土地なら80万円前後が追加費用としてのってきます。
さらに、建物に関しても住宅ローンの事務手数料や登記費用といった諸費用から、外構工事費、屋外電気工事費、屋外給排水工事費といった負担が追加で必要となります。
これだけでも本体価格1,200万円の家なら200万円~300 万円がのってきます。
さらにシャッターや2階のトイレなどオプションをつけたり、地盤調査の結果、補強工事が必要だったりすれば、さらに追加で100万円以上かかることも珍しくありません。
そんなこんなで、総費用3,200万円だったはずが、ふたを開けてみると、総費用が3,700万円になってしまいました。
そこでAさんは結局、予算不足を解消するために外構費用を削らざるを得なくなり、外構なしのさびしい家で我慢することになりました。
一見、希望の土地が見つかり、ちゃんとそれも HP 上だけで判断せず直接見に行き、大きな問題はなさそうに感じられます。
しかしここで見落としていたのが、価格表記の罠です。
それを踏まえて、正しい土地の予算の考え方について、次にご紹介させて頂きます。
❷失敗事例から学ぶ、正しい土地の予算の考え方
〈 質 問 〉失敗事例から
正しい土地の予算の考え方は何だと思いますか?
〈 解 答 〉ご家族での総予算をしっかり決める
その後、諸費用含めた建物+土地の費用全体を把握する。
Aさんの事例において、原因は大きく2点あります。
1点目 事前に予算を明確にしていなかったこと
2点目 諸費用等が追加でかかるかの確認をしていなかったこと
1点目ですが、予算は必ず事前に組むことをお勧めします。しかもそれは、ある程度余裕を持った予算です。理由は簡単で、ローン返済に追われるマイホーム生活をおくるのを防ぐためです。
せっかく建てるマイホームなのだから、少し頑張って予算を捻出したいという気持ちもあります。ただその場合、いざ引っ越しをした後はローン返済に追われる日々です。
予算を明確にしないまま打ち合わせを進めていくと、たとえ想定より費用がオーバーした場合でも
「ここまで日数かけて打ち合わせしたし…」
「じゃあここの部屋を小さくしますっていうのも嫌だしな…」
といろいろな心理ハードルが出てきます。
そうならないためにも、事前に予算を明確にしておくことが重要になります。
2点目ですが、諸費用の確認は必ず行いましょう。
実は、販売価格の表示に法律はありません。
つまりは、販売価格として表示されているのは、諸費用込で表示されているものもあれば、単純にその「モノ」のみの価格を表示している場合もあります。
また、その諸費用というのも土地の状況などによって大きく変化します。具体的な諸費用は挙げだしたらきりがないため、実際住宅会社等で資金計画をされる際
「どんな諸費用がかかるのか」
「あらゆる諸費用を含めた総費用はいくらになるのか」
以上2点は必ず確認することをお勧めします。もちろん、事前に予算を明確にする際も諸費用込で考えてくださいね♪
まとめ
❶ 住宅購入を考えるうえで、“余裕を持った予算”を あらかじめ決めておくようにしましょう。 ❷ 表示されている価格を鵜呑みにせず、“諸費用”がいくらかかるのか、 その結果、総額がいくらになるかを必ず確認しましょう。